
JNWSCは2026年より会員制へと移行し、クラブとして新たな一歩を踏み出しました。これまでも多くの皆さんに活動を支えていただいてきましたが、これからは会員の皆さんがクラブの一員となり、総会などを通じて運営にも関わっていく団体として歩んでいきます。
JNWSCがモデルとしているのは、スウェーデンのノーズワークです。競技ルールや動物福祉に対する考え方だけでなく、クラブそのもののあり方や運営の仕組みについても、スウェーデンのノーズワーク団体を参考にしています。今回は、会員制への移行にともなってJNWSCの仕組みがどのように変わるのか、そして会員の皆さんがこれからどのようにクラブに関わっていくのかを紹介します。
スウェーデンの犬のクラブは「会員の団体」
スウェーデンでは、犬種クラブや競技団体、トレーニングクラブなど、多くの犬の団体が、非営利の会員組織として運営されています。そのため、クラブは誰か一人のものではなく、会員みんなのもの、という考え方が基本にあります。つまり会員自身がクラブの運営に関わり、活動を支え、育てていきます。日本では、こうしたクラブやスクールは、個人や会社など特定の運営者が中心となって活動しているケースも少なくありません。そのため、これからお話しする仕組みの中には、日本ではあまり馴染みのないものもあるかもしれません。
このような「会員主体」の運営を成り立たせるために、スウェーデンのクラブや協会には、次のような組織や役割が設けられています。
- 会員
- 総会
- 理事会
- 監査
- 指名委員
それぞれが異なる役割を担い、お互いを補い合うことで、クラブの透明性と公平性を保ちながら運営する仕組みになっています。JNWSCも、このようなスウェーデンのクラブ運営の考え方を取り入れています。では、上に挙げた5つのコンセプトがクラブの中でどのような役割を果たしているのか、詳しく見ていきましょう。
「会員」がクラブの主人公
クラブの大きな方向性や役員の選出など、重要なことを決めるのは会員です。これらは総会を通じて決定されます。理事会は、総会で会員から託された運営を担います。
つまり、
- 会員が方向性を決める
- 理事会がそれを実行する
という役割分担になっています。
総会はクラブにとって最も大切な場
総会には、会員が参加します。総会は報告会ではなく、クラブの活動報告や会計報告を確認し、新しい理事や監査、指名委員などを選び、必要があれば規約を改正するなど、クラブの重要事項を会員が決定する場です。つまり、クラブの意思決定を行う最高の機関が総会なのです。
理事会は「運営する人」
理事会は、総会で決まった方針に基づいてクラブを運営します。イベントを企画したり、会員への情報発信を行ったり、日々の運営を担うことが理事会の役目です。もちろん日常的な判断は理事会で行いますが、クラブの基本的なルールや体制を決める権限は、最終的には会員による総会にあります。理事会のメンバーには任期があり、数年ごとに総会であらためて選出されます。
監査
クラブの会計や運営が、規約や総会で決められたことに沿って適切に行われているかを確認する役割です。理事会とは独立した立場から活動をチェックし、その結果を総会で会員に報告します。
指名委員とはどんな役割?
指名委員という役割は、日本ではあまり知られていないかもしれません。JNWSCでは、これから大切な役割を担うことになるため、まずは会員の皆さんに、指名委員がどのような役割をもつのかを知っていただきたいと思います。
スウェーデンでは、多くのクラブに「指名委員(Valberedning)」があります。指名委員は、次の理事や監査などの候補者を探し、総会へ推薦する役割を担います。ただし、指名委員が役員を決めるわけではありません。最終的に選ぶのは、あくまでも総会に参加した会員です。つまり、指名委員は「推薦する人」、総会に参加した会員は「選ぶ人」という関係になります。
みんなでつくるJNWSCへ
JNWSCも、以上のような考え方を参考にしながら、会員の皆さんが主体となって運営するクラブを目指しています。このような仕組みがあるのは、「誰か一人がクラブを運営する」のではなく、「会員全員でクラブを育てていく」という考え方が根底にあるからです。理事会も、監査も、指名委員も、それぞれが異なる役割を担いながら、お互いを補い合うことで、組織の透明性や公平性を保っています。そして、その中心にいるのが会員です。
来年春に予定している総会について
JNWSCでは、来年春頃を目途に、会員の皆さんによる総会(オンライン開催予定)を開催したいと考えています。「総会」と聞くと、一度の会議ですべてが決まるような印象を受けるかもしれません。しかし、クラブづくりは一つひとつの手続きを積み重ねながら進めていきます。現在、私たちは次のような流れを想定しています。
- 初回総会の開催
まずは会員の皆さんにお集まりいただき、JNWSCが目指すクラブの姿や、今後の運営方法についてご説明します。 - 指名委員の選出
初回総会では、JNWSCとして初めて指名委員を設けるため、現在の推進メンバーが指名委員の候補者を選び、総会で会員の皆さんに紹介します。そしてその場で会員の皆さんに、候補者の中から選出していただきます。
(ただし次期以降は、指名委員が次期の指名委員候補も選び、総会で候補者として紹介します。最終的に選出するのは、ほかの役員と同じく総会に参加する会員です) - 指名委員による役員候補者の選考
第一回総会で選ばれた指名委員は、クラブ全体のことを考えながら、次期の監査と理事会メンバー、すなわち理事長、副理事長、会計の候補者として適切な人を選び、第2回総会(およそ1か月後)に向けて会員の皆さんに紹介します。 - 役員候補者の公表
指名委員が推薦した候補者は、役員選挙を行う第2回総会の前に会員の皆さんへメールによってお知らせします。 - 役員選出のための総会
会員の皆さんに候補者をご確認いただいたうえで、第2回総会を開催し、そこで役員を選出します。 - 新体制への移行
新しく選ばれた役員による理事会が発足し、JNWSCは新しい体制で活動をスタートします。
この一連の流れの中で最も大切なのは、会員の皆さんがクラブづくりに参加することです。クラブの未来について知り、考え、意思を表明することも、会員として大切な役割です。オンライン開催を予定しておりますので、ぜひ多くの会員の皆さんにご参加いただき、一緒にJNWSCの新しいスタートを見届けていただければ幸いです。なお、具体的な総会の日程については、決定次第本Webサイトおよび会員向けの一斉メールにてお知らせいたします。

